妊娠中期に生じる便秘の原因「過剰イライラや腸の負担、筋力衰えで便蓄積

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妊娠すると、それまでお通じに何の悩みもなかったという女性もたいていは便秘に悩まされることになります。

中には、便秘と下痢を繰り返したり硬い便を出そうと切れ痔になってしまったり、ひどい場合には頭痛や吐き気を伴うことも少なくありません。

妊娠初期や後期は特に便秘がちになる人が多いですが、中期も便秘に悩まされる人は多く、その原因は初期や後期とはまた少し異なったものが考えられます。

でも、原因がわかれば、妊娠中でもより安全に解消できるはずです。

妊娠中期は初期とは異なる理由で便秘

妊娠週数16~27週目は一般的に中期に当たり、初期や後期ほどではありませんが多くの女性か便秘に悩まされるのに違いはありません。

初期というと、つわりのせいで食事がまともに摂れなくなることで、排便するだけの便が形成されないことが原因で便秘になることが多いです。

また、妊娠初期に分泌され始めるのが女性ホルモンの一つ、黄体ホルモン(プロゲステロン)です。

黄体ホルモンは、流産をしないように胎児を子宮に留めるという大変重要な働きをしていますが、同時に、消化器平滑筋が弛緩して蠕動(ぜんどう)運動が低下するので便秘にもなってしまいます。

妊娠中期にお腹の赤ちゃんが成長し子宮が大きく便秘

つまり、初期には食事量が減ったり女性ホルモン分泌の変化が原因で便秘になるということになります。

そして、妊娠中期に入っても女性ホルモンは相変わらず分泌が続きますし、中期ともなると胎児は日を追うごとにどんどん大きくなっていきます。

すると今度は、大きくなった子宮が大腸を圧迫することが便秘の原因となっていき、この状態は「直腸性便秘」などと呼ばれることもあります。

安定期は激しい運動をさけるため筋力低下で便秘

また、妊娠初期の不安定な時期には、大事をとって体を動かさなくなる場合が多いですし、つわりがひどくてとても動ける状態でなくなってしまうこともよくあります。

すると、運動不足になって、これが中期の便秘の原因になってしまうこともあります。

運動不足が原因の便秘は「弛緩性(しかんせい)便秘」と呼ばれています。

これは便秘の中でも非常にポピュラーなタイプで、運動不足により腹筋が弱くなり蠕動運動がうまく行われなくなってしまうのです。

女性はただでさえ男性よりも筋力が弱いので、運動不足が加わればより一層便秘になりやすくなります。

さらに、運動不足は副交感神経の活性化を妨げてしまい、これも便秘につながります。

初期とは異なり中期は体重増加で過剰ストレスで便秘

運動不足も副交感神経の活性化を妨げますが、妊娠中期には体重がかなり増えていくことでストレスを感じてしまい、それが自律神経を乱して副交感神経の活性化を妨げることにもなります。

特に、つわりが終わった反動で食べ過ぎて体重が増えるというのは妊娠中期によく見られるパターンです。

また、体重が増えすぎれば妊娠中毒症になる危険もあるので、体重の増えすぎには十分に注意するようにしましょう。

そして、その後、妊娠後期に向かっていくと胎児はさらに大きくなっていくので、腸は圧迫され続けて背中の方に移動してしまい、排便するために必要な動きが制限されることでも便秘になってしまいます。

便が進みにくくなることで水分がどんどん吸収され、硬くなってしまうのもよくある症状です。

こうなると、なかなかいきんでも排便できなくなってしまいます。

また、後期となると腹筋もさらに弱まっていることが多く、いきむこと自体ができないというのも便秘を悪化させる原因になります。

食習慣を見直すことで便秘解消につながる!

妊娠初期につわりがひどかったという人も、中期に入っておさまってきたら、食習慣を見直すことでひどい便秘が解消する場合もあります。

特に、便秘解消には水分と繊維質が欠かせませんが、妊娠初期のつわりで食事の量が減っていると食事から摂れるはずの水分も摂れていないことになり、中期に入った頃には慢性的な便秘になっていることが多いです。

といっても、ここで急にお水を飲むようにしても臓器に負担をかけたり、むくみにつながることになり兼ねません。

適度なお水を飲むのと同時に、食事の内容を整えることを考えましょう。

主食を食物繊維が豊富な雑穀米や全粒粉パン、シリアルに切り替えるのは手軽にできておすすめですし、腸内環境を整えるのにはオリゴ糖の摂取も効果的なので、砂糖の代わりに使うのも良いでしょう。

近くの公園で「5分歩き、5分休憩」の負担をかけない運動を行う

妊娠中期は安定期なので、お腹は重くなりつつありますが少しずつ体を動かすようにして運動不足を解消すると便秘も解消していくはずです。

例えば、近くの公園で「5分歩き、5分休憩」といった程度なら、大きな負担にならずに済むはずです。

ウォーキングをすると骨盤が揺れて腹筋が刺激されるので便秘の解消につながります。

また、お腹が大きくなるにつれて腰の負担も増していくので、腰痛に悩まされる人は少なくありませんが、適度に体を動かすことは腰痛解消にもつながるので少しずつでも日々体を動かすようにするとよいでしょう。

他にも、体調をみてマタニティースイミングに参加してみるのもおすすめです。

動きが制限されがちな妊娠中ですが、水の中なら腹這いになることもできますし、クロールなどで背筋を使えば背中に偏りがちな腸を刺激して便秘の解消につながります。

自律神経の呼吸法が精神を整えストレス乱れを抑えてくれる

体重増加などで乱れたストレスを解消して自律神経を整えるには、腹式呼吸をマスターするのがおすすめです。

息を吸うということは交感神経が優位になって緊張を伴い、息を吐くということは副交感神経が優位になってリラックスにつながります。

前述のように、便秘を解消するには副交感神経の働きを活性化させることが必要なので、息を吐くことを重視して呼吸をすると効果的です。

やり方は、楽な姿勢で座って全身の力を抜くようにし、ゆったりとした気分で吸って吐いてを繰り返しましょう。

息はお腹にたまるように意識するとともに長い時間をかけて吐くようにすると、自律神経が密集する横隔膜が動いてより副交感神経が優位になりやすいです。

ひじきや昆布に含まれるマグネシウムが排便しやすくなる

さらに、マグネシウムを摂取すると排便しやすくなるといわれています。

前述のように妊娠中はとかく水分不足に陥りやすく、これが便秘の原因になるわけですが、マグネシウムは体内に入ると水分を吸収しながら通過して腸にまで到達してくれます。

しかも、腸で水分を吸収されてしまうことがないので硬い便を柔らかくし排便をスムーズにしてくれるのです。

また、便のかさが増すので腸に刺激を与えて働きを良くしてくれます。

マグネシウムは市販の便秘薬にもよく含まれているほど高い効果が期待できますが、妊娠中の薬の使用は控えたいところなので、食事から積極的に摂るようにしましょう。

ひじきや昆布、カシューナッツ、きな粉、かたくちいわしなどにたくさん含まれています。

結局、妊娠中はずっと便秘になりやすいわけですが、中期には特に胎児が急速に大きくなることや初期の食生活が大いに影響しているといえます。

水分や食物繊維、マグネシウムを適度に摂り、あまり負担にならないように体を動かすことがスムーズな排便につながるでしょう。

ストレスを軽減する腹式呼吸にもトライしてみてはいかがでしょうか。

また、あまり深刻に考えすぎてもそれがストレスにつながってしまうので、気にしすぎないことも大切です。