あっさりした和食系の食生活が中心なら、食物繊維を豊富に含む食材がたくさん食卓に並ぶので、食物繊維不足による便秘にかかる心配はないでしょう。

しかし、昨今では、欧米的な食生活がメインになっている家庭が増えていて、肉など動物性のたんぱく質や脂質が多い食事だったり、高糖質・高脂質・高カロリーでビタミン・ミネラル・食物繊維が不足してしまう食生活が多くなっています。

そのため、ひどい便秘で毎日スッキリできない人が増えています。

「便秘から抜け出す!」食物繊維の摂取量の目安は?

日本人の平均的な食物繊維の摂取量は1日当たり15グラム~16グラム程度と言われています。

しかしこれは厚生労働省が推奨する摂取目安量の19グラム~25グラムには遠く及ばない量で、日本人は全般的に食物繊維の摂取量が不足していると言えます。

食物繊維が不足すると、腸内の壁にこびりついている宿便をすっきりお掃除してくれる成分が不足しているということになりますし、腸内で乾燥してカサカサしている便を外に向かって押し出してくれる役割をする成分が足りないために、慢性的な便秘になりやすくなります。

食物繊維を摂取する際には、多く含んでいる野菜類を活用する方法が効率的ですが、野菜の中でも特に食物繊維を多く含むのは大根、エシャロット、シソやパセリ、ゴボウ、にんにく、ほうれん草などです。

トウガラシやにんにくなどの香辛料系野菜にも食物繊維は含まれていますが、一日に大量に食べられる食材ではないので、複数の野菜を上手に使いながらバランスよく摂取するのがオススメです。

幼児や小学生の子供の摂取量は?

大人よりも体が小さな幼児や小学生の場合には、大人ほどの摂取量は必要ありません。

しかし、近年の子供達は慢性的な便秘になっていることがとても多く、通常の食生活だけでは食物繊維が圧倒的に不足していることが多くなっています。

子供だと、野菜が嫌いであまりたくさん食べなかったりして食物繊維をどこから摂取するかを探すのが難しいのですが、野菜以外にも食物繊維を豊富に含む食材はたくさんありますし、おやつとして食物繊維が豊富に含まれているジュースなども販売されているので、うまく活用しながら慢性的な便秘にならないように周囲が気をつけてあげなければいけません。

ちなみに、厚生労働省が掲げている幼児や小学生の摂取目安量ですが、就学前の子供は特に意識しなくても良いものの、小学生に入ると男女ともに毎日10グラム~13グラムぐらいは摂取するのが良しと言われています。

女性と男性の1日あたりの食物繊維の摂取量は?

食物繊維の摂取目安量は、男性と女性とで大きな差はありません。

しかし女性の場合には、男性よりも腹筋力が弱くて便秘になりやすいことが多いですし、思春期や更年期には女性ホルモンがバランスを崩すことによって便秘になりやすくなるなどの傾向があるので、該当するなと自覚できる人は意識して食物繊維を多めに摂取しても良いでしょう。

食物繊維を摂取する際に最も効率的な方法は、食前にサラダをたっぷり食べるという方法です。

サラダだけでお腹がいっぱいになってしまうぐらいの量を毎日食べることができれば、その日に必要な食物繊維は十分に摂取できると言えますが、毎日そんなに大量の食物繊維ばかりを食べることは現実的ではありません。

そのため、食物繊維を多く含む海藻や根菜などを上手く利用しながら、毎日の食事で複数の食材から摂取できるような献立作りが大切です。

男女による摂取目安量の大きな差はありませんが、年代によってたくさん摂取したほうが良い年代はあります。

それが定年退職した後のシニア世代ですね。

シニア世代は全身の筋力が低下しているため、トイレに入っても力みづらくなってしまいます。

そのため、無理に力まなくても自然にスッキリできるよう、食物繊維の力が必要となるのです。

実際はどれくらい摂取しているの?

実際にどのぐらいの食物繊維を摂取しているかは、家庭でどのような食生活をしているかによって大きく異なります。

外食が多い家庭や肉食が多くて生野菜などはあまり食べない家庭だと、1日当たりの食物繊維摂取量が10グラム以下ということもあります。

平均を見てみると、20代男女の平均摂取量は12グラム程度、30代では13グラム程度、健康に気をつける50代になっても15グラム程度となっています。

野菜には食物繊維を多く含む食材がたくさんあるので、野菜が好きな人は嫌いな人よりも食物繊維が摂取できている可能性は高いでしょう。

しかし野菜の全てに食物繊維が含まれているわけではないので、野菜が好きだしサラダをよく食べているから食物繊維の摂取量は大丈夫だと思っていても、実際には不足気味ということはあります。

食べているつもりでも、慢性的な便秘がひどい場合には不足していると疑ってより積極的に食べたほうが良いでしょう。

たりない食物繊維を続けているとどうなる?

食物繊維が不足した状態が続くと、体内ではいろいろなトラブルが起こりやすくなります。

食物繊維が不足すると、腸内で便や毒素、老廃物などを外に押し出すパワーが弱くなってしまうため、こびりついた便が長期間腸内に残り、そこで毒素を放出します。

イメージとしては、パワフルな掃除機で掃除するべき部分を低パワーの掃除機を使っているために、本来なら取れるはずの汚れが取れない、といったところでしょう。

腸内に古くなった便がいつまでも残ってしまうと、それが大腸がんの原因になってしまうことがあります。

食物繊維の欠乏症は便秘だけでなく糖尿病などの生活習慣病

食物繊維は、腸内のお掃除をしたら腸壁から血管内に吸収されて、血液中の脂質や糖質などをからめとって血液をきれいにする役割をしています。

食物繊維が欠乏すると、血液内でお掃除をしてくれる成分が少なくなってしまうため、高血圧や糖尿病、高脂質症などの生活習慣病にかかりやすくなってしまいます。

・食物繊維の摂りすぎや水溶性や不溶性の偏りには注意
食物繊維には水溶性のものと不溶性のものとがあり、食材から摂取する場合には特にどちらを意識しようと考えなくてもバランスよく摂取できます。

しかし、特定の食材ばかりを集中して食べていると、どちらかの食物繊維ばかりが過剰摂取になってもう片方が不足気味になってしまい、それはそれで健康バランスが崩れる原因となってしまいます。

また、食物繊維を過剰に摂取すると、便秘は解消できても腸の蠕動運動が過剰に機能しすぎて水下痢になってしまうなどのトラブルが起こりやすくなります。

そして、下痢と便秘を繰り返すことによって自律神経がバランスを崩し、ほかの疾患を発症する原因になってしまうこともあるので注意しなければいけません。

日本人の食生活は、老若男女全般的に食物繊維が不足しています。

これは和食よりも洋食を好む家庭が増えていることや、外食やファストフードなど食物繊維が少ない食事をする人が多くなったことなど、たくさんの理由があります。

しかし不足したままではガンの発生率が高くなったり生活習慣病にもかかりやすくなるので、意識して食生活の中で十分な食物繊維量を摂取したいですね。

摂取の目安量は、成人した大人で1日当たり19グラム~25グラムなので、たくさんの食材から摂取するのがオススメです。